◎「丼」は、井戸の中にものを投げ入れたときの音だとも、また、その文字自体がその状態を示しているともいわれます。器としてももっとも原始的な形状であり、江戸時代には町場の食事処などでも、うどんや蕎麦など、さまざまな料理を盛るのに使われていたと いいます。

◎食が多様化する現代のために、毎日の食卓で重宝する丼を2種類、ご用意しました。どちらも李朝後期の雑器の鉢を念頭に置いてデザインした、シンプルな形状。深型は、麺類やたっぷりと汁気のある料理に、浅型の「平」は、一人分の食事やおかずを盛り付けるの に適しています。

◎国産の陶石を使用し、焼物の伝統産地・佐賀県伊万里市の窯で製造しました。上からかけた釉薬も、現地の山で採れた原料で作ったものを使用しています。

◎白すぎない白さと、精製されすぎていないがゆえの、温もりを感じさせる肌合い。素朴な見た目ですが、口縁にご注目を。淡い青色の線が一本、すらりと引かれています。これは、染付の器にも使用されている呉須でつけたもの。器の表情を、さりげなく印象付けています。

◎色も形も余分な要素を加えていないので、料理の種類や使用する季節を選びません。和風はもちろん、洋風、エスニックと、さまざまな料理を受け止め、一年中、テーブルの上で活躍します。ご家族用に、来客用に、頼り甲斐のある器を複数揃えて、どうぞ長くご愛用ください。